ブログ
10.312019
奈良 中宮寺 鳩和殿(濱野年宏画伯制作屏風等)特別一般公開されています
~奈良 中宮寺 鳩和殿(濱野年宏画伯制作屏風等)特別一般公開されています~
秋本番となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、かつて坂出高校で美術を担当されていた濱野年宏先生をご存知の方も多いかと思います。
濱野先生は、ローマ法王謁見、パリ・ユネスコ本部で個展もされるなど、世界的画伯としてご活躍され、ポーランドやフランスから文化勲章を受章されています。
現在、法隆寺に隣接する皇室ゆかりの尼寺 旧斑鳩御所 中宮寺 鳩和殿内が特別一般公開(10月26日~11月4日)されています。
鳩和殿は、三笠宮妃百合子殿下の御願により建立されたもので、建立にあたり現代の芸術を反映させるために、日野西光尊御門跡より濱野年宏画伯に新御殿プロジェクトを委嘱されたものです。
濱野年宏画伯作品のなかでも、15年の歳月を要し2005年に完成した「聖徳太子絵伝四季図大屏風」は、36mに及ぶ壮大な屏風絵で糸の1本まで緻密に描かれていて、実に9年ぶり 5回目の公開となります。
お近くにお越しの方は、この機会にぜひ拝観をしていただければと思います。
また、奈良国立博物館では正倉院展も開催されていますので、併せて拝観されるのも良いかと思います。
公開絵図
【第一期】大襖絵「はじめ」「阿・吽」1992年完成
「はじめ」 「森羅万象すべてのものに仏心あり」「一」から構想(210.0×395.0㎝)
「阿・吽」 (210.0×192.5㎝2枚)
【第二期】大障壁画「飛天」「遠山雲海」1993年完成
「飛天」 飛天が天から降りて再び天に舞い上がる様子を描いたもの。(310×210㎝2枚)
「遠山雲海」 蔦城山、金剛山、生駒山を奈良の都の方向から望む、聖徳太子の時代の原風景
【第三期】「聖徳太子絵伝四季図大屏風」2005年完成
15年間に及ぶ関係文献の研究と詩作の末、平成の歴史的偉業として、二曲三本一組(2×9m)の四部作(36m)として完成。
鎌倉時代の四季絵様式「聖徳太子絵伝」(法隆寺献納宝物、東京国立美術館蔵)に基づき、大和絵の伝統的構図・技法に従い、七十数場面に及ぶ聖徳太子生涯の事跡が描かれたもの。
背景には、時の表現として太子の生誕から崩御までを波にたとえ、そして最後には瀬戸内の穏やかな波に帰ります。
【第四期】掛軸「如意輪観世音菩薩キリク御像」2010年完成
作品名は、中宮寺門跡日野西光尊師の命名によるもの。
変わりやすい秋の天気です、どうぞみなさまお体にご自愛ください。(O)
(関東松濤会事務局)
“SAKAS”
この記事へのコメントはありません。